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1日8時間労働がしんどい。~8時間労働制を考える~

1日8時間、週5日。

休憩時間1時間と始業前、終業後の時間を加えれば10時間くらい会社にいる。

通勤が片道30分で済んだとしても、拘束時間と通勤時間を足せば11時間。

通勤に片道1時間かかったり、残業が発生すればこれでは済まない。

仕事に行く身支度の時間を入れれば、もっと多くの時間を仕事のために割いていることになる。

これって普通にきつくないですか?

▼参考リンク

1日何時間働くべきか?8時間労働の歴史から考える(やつづかえり) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

8時間労働制の歴史

1日8時間労働というのは、産業革命時代のイギリスに端を発します。

当時の工場労働者は10~16時間の長時間労働に休みは週1日だけと、過酷な労働を強いられていました。

1817年、イギリスの実業家であり社会活動家であるロバート・オーウェンは、8時間労働を目標として「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」というスローガンを作りました。

それが徐々に世界中に波及していき、各国で8時間労働を求めるデモが起こります。

1887年5月1日、アメリカ・シカゴで8時間労働を求める大規模なストライキが行われ、これが現在の「メーデー」の起源となりました。

 

日本で8時間労働制の法整備が成されたのは1947年のこと。

当時は週休1日が普通だったため、労働時間は週48時間と定められました。

1987年には週休2日を前提として、週40時間に改められています。

 

現代の働き方を考える

さて、8時間労働制が初めて提唱されてから200年余りが経ち、私たちを取り巻く環境はガラリと変わっています。

産業革命当時はパソコンもインターネットもスマートフォンもありません。

計算一つするにも今よりも時間がかかっていたでしょう。

昔なら何時間もかかっていたことが、現代ならコンピューターが5分でやってくれる。

それならばなぜ労働時間は短くならないのでしょうか?

昔の労働に比べて仕事内容が高度化し、難しいことを要求されるようになっているにもかかわらず労働時間は変わらない。

 

私は子供のころこんなことを思っていました。

昔の人はタライと洗濯板で洗濯して、お釜でご飯を炊いてた。

現代の人は洗濯機があって炊飯器があって、家電が家事をやってくれて時間が生まれているはずなのに、すごく忙しそうに見える。

とても不思議でした。

 

昔なら時間がかかっていたことが短時間でできるようになった。

それは素晴らしいことなのですが、生まれた時間はまた別のことに費やします。

単純労働で食べられる時代は終わり、「生産性高く働く」ことが求められます。

現代人はあれもやってこれもやってと、短時間で多くの事をこなさなければならず、同じ時間働くにしても、かなり頭脳を使ってるのではないでしょうか。

つまり、単純労働時代の「1日8時間労働」を現代にも適用するのは無理があるのでは?というのが私の考えです。

 

日本で8時間労働制が導入されたのも75年前です。

その頃は女性の社会進出も今ほどなかったでしょうし、男性は外に出て長時間労働しても、家の事を女性がやってくれれば、そんなに困らなかったかもしれません。

そうやって社会が回っていた時代があったのも事実です。

 

でも人口減少時代になり、労働人口は減って、社会保障費もあがって、女性も働かないと立ち行かないようになり、昔と同じように働いて家庭が回りますかね?

無理ですよね。

いくら食洗器とかお掃除ロボがあっても、睡眠時間すり減らさないとできませんよね。

1日24時間のうち睡眠を8時間(私は8時間以上寝ないと寝不足)とって残り16時間。

会社の拘束時間と通勤、出勤準備で12時間だとしましょう。

残り4時間。

帰ってごはん作って食べて風呂入ってちょっと家事したらもう寝る時間ね。

これを毎日。残業があれば何を削るって睡眠時間ですよ。

きつい。きつ過ぎる。

朝起きてから寝るまで、ノンストップで動き続けてますから。

 

ベストな労働時間って?

私がこれまで働いてきた感覚からすると、1日6時間くらいが体力的にも時間的にも無理がなくちょうど良いと思っている。

1日6時間×週4~5日、または1日7時間×週4日、という感じで週30時間くらいまでに抑えるとかなり楽になると思います。

 

1日5時間×3日とか、1日4時間×4日、1日7時間×2日のように、週15時間前後というのも仕事のウェイトを抑えたい人にはちょうど良い働き方だと思います。

 

いずれにせよ、ロバート・オーウェンの「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」というスローガンは、拘束時間と通勤時間を考えると1日6時間くらいの労働時間でないと実現できないのです。

午前3時間、休憩挟んで午後3時間。

9時~16時ですね。買い物して17時に家に帰って、シャワーしてごはん作って(先にシャワーしたい派)、18時半か19時には晩ごはん。

ちょっとゆっくりして11時に寝る。

7時に起きて、準備して8時過ぎに出発。

これでやっと人間らしい生活になるんじゃないですか。

 

法定労働時間を変えてほしい

最近は短時間正社員を導入している企業もチラホラ出てきていますが、まだまだ1日8時間労働の仕事がほとんどです。

そもそも8時間労働制は「1日8時間・週40時間」を限度に働かせられるという上限を定めたなだけなのに、なぜいっぱいに働かせようとするんですかね。

 

単純労働時代は長時間働いてモノをたくさん作れば業績が伸びた時代でした。

今は長時間労働しても、昔より頭脳労働な分集中力も持ちませんし、集中力が切れた夕方以降に仕事してもロクことがありませんので、早く帰って明日やったほうが良いと思っています。

 

という訳で、法定労働時間を1日6時間・週30時間に変更し、残業代を現状の1.25倍から1.5倍に増やし、有給消化できなかった分は買い取らせるように定めてほしいと思います。

そんなことしたら労働力が足りなくなって

業績が落ちると思う方もいるでしょう。

いや、すでに落ちてるんですよ。

夕方以降フラフラの頭で仕事して生産性落ちてるんです。

だったら早く帰ってしっかり寝たほうが良い。

 

中には鬼のような集中力を発揮して「定時以降になると捗ります」っていう人もいるかもしれませんが、それは大抵の場合、昼間にいろんな邪魔が入って自分の仕事を満足にできないから定時以降のほうが捗ってしまうだけです。

集中力が夕方以降に増している訳ではないのです。

 

まあ1日8時間でも体力が余っちゃうという人もいるかもしれません。

3交代制で回している職場では4交代制にしなければならなくなり、人が足りない!なんてことがあるかもしれません。

いきなり法定労働時間を変更はハードルがありそうなので「労働者本人が希望すれば1日6時間・週30時間から認めること」という文言を加えるとか。

「1日5時間・週25時間」でもいいです。

企業は短時間社員を認めざるを得なくなります。

 

一番おかしいと思っているのは、体力も家庭の事情も人それぞれなのに、一律の労働時間を求められることです。

労働者は立場が弱いですから、企業の言いなりになるしかなく、ちょうどいい働き方を選択できません。

企業の求める労働時間に応じられなければ働けない。

無理して働くか、働くことを諦めるかのどちらかしか選べないのが現状です。

 

雇う側は長時間働ける人がほしいでしょう。

長時間働けばたくさんの仕事をしてくれると思っているからです。

実際はフラフラの頭で仕事になっていなくてもです。

だからこそ、企業に対して法規制をし、労働者が労働時間を決められるようにしてほしいのです。