転妻のゆううつ

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PTAって必要なの?素朴な疑問~海外に学ぶ~

PTAとは『Parents-Teacher-Association』の略。

親と先生が協力し合って教育に関わっていくための団体。

日本には戦後アメリカから持ち込まれたシステムです。

子供のころPTAって何のためにあるんだろうと疑問でした。

音楽会でのPTAコーラスとか、時間を持て余した人たちの余興か何かと思ってたくらい。

共働き時代の現代ではもうPTA活動は立ち行かないだろうから、もう無いのかななんて勝手に思っていましたが、まだあるんですね。

メリットデメリット

PTAにまつわる話でよく聞くのは

  • PTA会費の徴収:任意のはずなのに強制加入させられる
  • 役員決め:無理やり役員に指名される、子供1人につき一回は役員が回って来る
  • 基本断れない:ボランティアなのに仕事や家庭の事情が考慮されない

などです。

これだけ聞くと、PTAなんて廃止すればいいのにと思います。

一方で活動には一定のメリットもあるとも聞きます。

  • 登下校時の安全パトロール
  • 行政へ意見できる:教室へのクーラーの設置を求めるとか
  • 学校行事への参加:教員だけでは人手が足りない

う~ん、弱いですねえ。

そもそも学校行事ってそんな大規模にやる必要あるんでしょうか?

先生と生徒で出来る範囲のことをすれば良いのでは?

安全パトロールや行政への意見は確かにメリットだと言えますが、メリットの割に活動自体の負担が大きい気がします。

労働組合みたいなもん?

PTAを「保護者が組織立って学校や自治体と渡り合うための組織」と考えると、企業における労働組合に似ている気がします。

労働組合も組合費を徴収されますね。

でも決定的な違いはPTAが完全なるボランティアであるという点です。

労働組合は企業に対してベースアップを要求したり、労働者側に金銭的メリットをもたらしますが、PTAの場合は金銭的なメリットはありません。

あくまでも「子供たちの為」というやりがいのみによって、保護者の時間と労力を搾取しているのです。

その労力は見合っているのでしょうか。

 

なくならない理由

本当に必要なのか?一部のやりたがりが正義を振りかざしているだけなのでは?と思い調べて行くと、無くならない理由が少し見えてきました。

PTA役員の任期は通常1年間である。(中略)「この1年間を乗り切れば、終わりだから」とただ慣例化された作業をこなし、時が過ぎるのを待つ、という意見も多い。

Vol.245-2 子育て世代、働き盛り世代のワーク・ライフ・バランスを考える | 山梨総合研究所より

自分が役員をやったときはすごく負担だったはずなのに、1年乗り切れば「私やったんだから他の人やってよね」と別の誰かに押し付ける。

それを永遠ループしているという恐ろしさ。

また喉元過ぎれば熱さを忘れるタイプの人なのか、本当にPTAにやりがいを感じていたのか分かりませんが、PTA役員をやり切ったことに誇りを持っている人もいますね。

よく地方議員が立候補するときに経歴に「PTA役員」って書いてたりしますが、そういう人ですね。

 

海外では?

アメリ

PTAを日本に持ち込んだアメリカには、現在もそんな団体があるのでしょうか?

これはやはりあるようで、『PTOParent Teacher Organization)』の名称で活動しているみたいです。

ただその活動内容は日本とはだいぶ異なっています。

日本のPTAでいう「役員」はアメリカでは「クラス・ペアレント」と呼ばれます。

その役割責任は、年に4回あるクラスのお楽しみ会の企画・開催だけ。*1

学校行事の手伝いや、安全パトロール、クラスで揉め事があった時の介入などといった役割は一切求められません。

労力を上回る達成感がなければやらないというアメリカ人の合理性に加え、日本人のように圧力に屈してやりたくないのに我慢する、みたいな所がないのでしょうね。

やりたくなければ断る。それで文句を言う人もいない。そんな感じだそうです。

ドイツ

ドイツには『Elternbeirat(親による会議)』と呼ばれる日本のPTAに該当するものがあります。*2

こちらもPTAと同様に役員を選びますが、あくまでもやりたい人だけが集まっているのだそうです。

日本のような強制性はなく、Elternbeiratに参加しないことによる不利益もないとのことです。

 

もっと楽にできるのでは?

ここで思うのは、日本ももっと楽にできるのでは?ということ。

過剰な負担を押し付けられて我慢して、自分の番が終わったら別の人に押し付けて。

それは「私もやったんだからあなたもやりなさい」とか、「みんな我慢してるんだからあなたもやりなさい」みたいな、日本人的な同調圧力が成せるものに思えます。

ほんと、日本人のこういうとこ嫌だわ。

そもそもPTAはボランティアであり、自発的な活動であるべきなので、あれこれ押し付けられて義務でやるものではないですよね。

親は子供に不利益があってはいけないと思って、多少無理をするかもしれません。

子供を人質に取られているようなもんです。

親が子供の学校生活に関与すべきと言う人もいるでしょうけど、保護者の時間と労力をタダで使い続けようというのはちょっと虫が良すぎるんじゃないでしょうか。

PTAがないと成立しないような行事は見直すべきだし、もっと負担は軽減できますよね。

アメリカ並みとは行かないかもしれませんが、時代に応じた形に変わってほしいと切に願います。

ま、私子供いないけど。