転妻のゆううつ

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ジェンダーサイエンス「月経 苦しみとタブーの真実」が目から鱗だった話

人類史において長い間、月経回数はなんと50回程しかなかったというのです。

NHKジェンダーサイエンスという番組で生理を特集していました。

再放送で見たのですが、女性で妊活中でそれなりに知識ある私でも目から鱗な内容だったので、これは月イチくらいで再放送されてほしいなと。

 

▼番組まとめ記事はこちら

ジェンダーサイエンス(2)「月経 苦しみとタブーの真実」(前編) - NHKスペシャル - NHK

ジェンダーサイエンス(2)「月経 苦しみとタブーの真実」(後編) - NHKスペシャル - NHK

 

要約するとこんな感じ。※個人的に関心が高いとこ中心

①月経数の増加

アフリカ・ウガンダのギス民族は平均初経年齢が14.5歳、初産年齢平均が19.2歳。

生涯に産む子供の数は平均6人。

ひとり子供を産んだら2年くらいは母乳で育てるので(ミルクが普及していない)、その間は生理が止まっている。

母乳育児を終えて生理が再開したら、数回の生理ののちに次の子を妊娠する。

これを繰り返すため、閉経までの間に起こる生理の回数はぐっと少なくなるのです。

 

対して日本の平均初経年齢は12歳、初産年齢の平均は30.7歳。

栄養状態により初経が早まり、ライフスタイルの変化とともに初産年齢も生涯に産む子供の数も減っている。

子供を産んでも1人か2人、産まない人もいる。

初経から閉経までの間ずっと繰り返される生理の回数は、450回とギス民族の9倍にもなるのです。

 

月経回数の増加によって「月経困難症」を含む深刻な病がもたらされました。

子宮内膜症など不妊になりやすい病は30代から増加します。

昔なら20代で3人産み終えていたが今はこれから産むという年齢。

子宮を取ってしまう訳にもいかず、妊娠を考慮しながら治療する必要があります。

 

②そもそもなんで月経があるの?

生理がある動物は胎盤のある哺乳類のうち2%以下。

月経は出血を伴うものであり、下手すると他の動物に襲われるリスクがあります。

月経のある動物に共通するのは、産む子供の数が「原則1」であること。

たった一つの命をこの世に送り出すための、リスクを上回る月経の役割がありました。

 

理由その1

胎盤が形成されるとき、赤ちゃん側から枝状の組織が伸びていき、母親の子宮内膜に入っていきます。

赤ちゃんは母親の子宮内膜に伸ばした組織を通じてたくさんの栄養をもらって育ちます。

もしこのとき子宮内膜が薄かったら、赤ちゃん側の組織が子宮の筋肉まで入り込んでしまい、大量出血などの恐れがあります。

そのため母体は、分厚い子宮内膜をつくることで自分の身を守っているのです。

しかしここまで分厚くなった子宮内膜は吸収することができず、剥がして外に出すことになった。

これが月経の成り立ちと考えられています。

 

理由その2

子宮内膜はただの血液ではなくたくさんの細胞が含まれています。

受精卵が子宮内膜に潜り込もうとするとき、子宮内膜の細胞は受精卵を捕まえるような動きをするのです。←びっくり

このとき子宮内膜は受精卵が正常なものかを判別し、受精卵に異常がある場合は捕まえに行きません。

子宮内膜は受精卵の状態を確実に識別するため、常にフレッシュな状態に保たれているというのです。

 

③タブー視されてきた月経

月経について話題にし辛く、これまでずっと我慢してきたところがありました。

しかし月経の不調による労働損失は、年間およそ4900億円とも試算され、女性が活躍する上でも大きな課題となっています。

月経を正しく理解し、社会全体で向き合っていく必要があります。

 

まず、月経の回数について。

子供を産む年齢が上がっていたり、産む数が減ることで、子宮内膜症などのリスクが昔より増えているというのは聞いたことがあったけれど、まさか50回が450回まで増えてるとは思ってなかった。

そりゃ病気にもなるわなとすごく納得でした。

 

そして月経による労働損失について。

私も月経困難症の自覚があり、生理2~3日前から異常な眠気で仕事にならないし、生理が始まったらしんどすぎて休んだりしていました。

元気なのはひと月のうち1週間あるかないかで(ルナルナでいうキラキラ期)、ずっとこのキラキラ期の状態ならどんなに楽かと思っていました。

 

今は転勤のため辞めて専業主婦をしていますが、実は生理がしんどすぎて転勤が決まるより少し前に辞めました。

もっとも私は妊活中だがなかなか妊娠しないという状況で、辛い生理を我慢して頑張り続けることに不安を覚えたというのもあります。

広い意味では妊活と転勤のため辞めたと思っていますが、生理が軽ければ転勤ぎりぎりまで働いていたと思います。

 

最近は徐々に生理のタブー視も減りつつありますが、社会人になって数年は生理がしんどいから休むなんて発想もなく、体に鞭を打って頑張るしかないと思っていました。

男性の上司に生理で~なんて言えないと思っていたし、毎月の事なので、生理のたびに休んでいられないから仕方ないと。

本当は1週間休みたいのですが、そんなこと出来るわけもなく。

 

男女平等をうたった社会で、同じ仕事をすれば同じ報酬をもらえるのは大切なことだと思います。

でも存在するはずの性差を無いことにして、男性と同じように働くことは私にとっては苦痛でした。

ジェンダーレス時代ではありますが、同時に確実に存在する男女の違いについても目を向けなければならないと思っています。

 

夫は、(生理がしんどい)私を見ていたら生まれ変わっても女性には生まれたくないと思ってしまう、と言っています。笑

女性は大変だなと知っているだけで、優しくなれますね。