【不妊治療中】姉の妊娠報告を喜べなかった日
昼間に体外受精できる病院を探していました。
アクセスや病院の方針、口コミを見ながらどこなら通えるだろうかと調べていました。
ここは田舎なので、体外受精できる病院までは片道2時間半、いや3時間くらいかかるかもしれない。
交通費も結構痛い出費だし、助成金についても調べなきゃ・・・
そんなことを考えていた日の夜、姉から妊娠報告を受けた。
姉は私よりも後に結婚している。
電話だったので完全に不意打ちで、頭が真っ白になって、思考がフリーズしてしまった。
喜ぶべきなのに「おめでとう」の一言が喉につっかえて出て来なかった。
今年に入って何人もの人から妊娠・出産の報告を聞きました。
友達の少ない私でもこれだけあるのだから、驚きですよね。
そういうお年頃なんでしょう。
LINEでの報告はだいぶ耐性が付きました。
受け取って少しの間ショックは受けるけど、気持ちを落ち着かせてから「おめでとう!」と送る。
赤ちゃんが生まれたと聞けば、「かわいいね!いい名前だね!」と送る。
それくらいは私にもできるのです。
でも、それが電話だとこうなっちゃうんだなと・・・
その時の自分がどんな顔をしていたのか分からなくて恐ろしいです。
(たぶん眉間にシワが寄ってたのは間違いない)
ほんと、対面じゃなくて良かった。
1年前はあの人もあの人も子供いなかったのに、みんな次々と妊娠・出産し、気づいて見れば子供がいないのは私だけ・・・
結局夜はなかなか眠れず、思い出しては涙が溢れた。
こんな日に夫はいない。また出張に行っている。
つわりに苦しみながらも幸せな姉夫婦を想像してしまう。
私は夜中に部屋で一人。
毎月血を垂れ流すだけの自分の子宮が憎たらしくなった。
姉の妊娠を祝福できないどころか、思いっきり黒い感情に支配されて、自分はこんなにも性格が悪かったのかと愕然としていたとき。
不妊治療を経験した、ある芸能人の言葉を思い出しました。
『妊娠した本人はたくさんの祝福を受けているのだから、「おめでとう」を言えなくても自分を責めなくていいんじゃないかな。』
――この言葉を思い出してちょっと救われた気分になった。
とりあえず相手に黒い感情を見せないように、必死に対応した自分を褒めてあげよう。
自分の心を守るので一杯いっぱいなんですよね。
ちなみに、YouTubeで不妊治療の動画なんかを見ることもあるのですが、妊娠した後は「そうか、良かったね・・・」と思いつつ、そっと『おすすめに表示しない』にしてます。
そもそも見なくてもいいのかもしれませんけど、頑張ってる人が他にもいると思うと、励みになるのでおすすめに出てくると見ちゃう。
涙したり、苦しんだり、そういう姿に共感するんです。
でも妊娠報告以降は回を増すごとに、幸せなのが滲み出でて、心拍確認くらいから見ていられなくなるんですよね(笑)
まあ、そんなもんですよね。
みんな一斉に妊娠することなんて出来ないし、誰かは笑い、誰かは泣く。
人は意図せず誰かを傷つけながら生きている。
人生そんなもの。
少し時間が経って冷静になると、甥っ子姪っ子が生まれるんだなと、徐々に楽しみになってきました。
何だかんだ言いましたが、めちゃ可愛がる自信があります。